興味があることを自分の目で確かめに行ってみたら、自分のまじめな部分をさらけ出せるようになりました

2016年2月に実施した“カンボジアでファッションの光と影を学ぶ旅”に参加した当時大学2年生の三戸部 香帆 さん。
カンボジア・プノンペンにある縫製工場で働き不当に解雇されてしまった人々から現状を聞く一方で、地雷原をオーガニックコットン畑に変え、村の女性達と共に手織りの布製品を作る活動現場を訪ね、綿から糸、布になる工程を体験する旅でどんなことを感じたのか…
1人でツアーに参加した三戸部さんの、参加のきっかけや、体験したこと、感じたことを語ってもらいました。
誰かが辛い思いをして作ってる服を着てたら嫌だなって…
だから、自分の目で確かめに行こうと思いました
――そもそも、三戸部さんがツアーに興味を持ったきっかけって何だったんですか?

三戸部さん webでファストファッションの問題点を指摘する記事を読んだことが最初のきっかけですかね。
実際に自分もファストファッションのお洋服着てるし、ショックを受けました。
それまでは、日本の街中で綺麗に並べられてるお洋服が本当に海外の劣悪な工場で作られてるなんて正直全然想像できなかったです。けど、自分が可愛いと思って着てる服も誰かが辛い思いをして作ってるのかもしれないと思うと、それはすごく悲しいし嫌だなと思ってました。

――なるほど!ファストファッションの現状を知ってツアーに興味を持ったんですね。

三戸部さん ちょうどファストファッションのことを知ってモヤモヤしていた時期に、大好きなありちゃん(※鎌田安里紗さんの愛称)がそういったファッション産業について学べるツアーを開催すると知り、自分の目で確かめたいと思って参加を決めました。
一緒に行こうと誘う友達もいないし、知ってる人が1人もいなくて大丈夫かな、と不安な気持ちもあったけど、とにかく行かなきゃという気持ちの方が大きかったですね。
生産者と消費者の距離を身をもって実感
――では、三戸部さんが一番印象に残ってる旅のエピソードって何ですか?

三戸部さん え~~~!!全部かな(笑)
選び難いですけど、行ったからこそ身をもって知ることができたなと思うのは、誰かを傷つけようと思ってる人は居ないんだということ。
ツアーの中でわたし達は、縫製工場で働く方々と会ってお話しすることができたんですね。

――それはとっても貴重な体験ですね。生産者の方々とはどんな話をしたんですか?

三戸部さん その時に話をしてくれた方の中には、縫製工場で働いている若い女性たちと、その上司にあたる工場の偉いひとが居ました。
若い女性は、仕事はきついのに給料は非常に低い最低賃金で、暮らすのがやっとであること、ときには上司に残業を強いられ深夜まで働くこともあると話してくれました。
そこで上司に対して不満の気持ちがあるか尋ねたところ、「上司も海外のブランドから、圧力をかけられていることを知っているからしょうがないと思う」と答えてくれました。
同時に、上司もまた彼女たちに対し申し訳ないと感じているが、海外のブランドが仕事をくれないと仕事がなくなってしまうから、海外のブランドに逆らうことはできないと話してくれました。 その話を聞いて、単純なわたしは、黒幕は海外のブランドだ!と思ったんです。でも考えてみればブランドだって、消費者に買い続けてもらわないとつぶれちゃいます。消費者が安いものを選べば、ブランドは消費者に選ばれ続けるために、できるだけ安く服をつくる。ってことは、黒幕まさかの自分じゃんってなったんですよ!
でも、誰かを傷つけようと思ってお洋服選んでないし、そんな人1人も居ないですよね。
消費者と生産者の距離が遠くなった現代だから、見えないところで誰かを傷つけてる可能性があるんだとそこで気がつきました。
自分のまじめな部分をさらけ出すことができるようになりました
――普通の旅行ではできない、貴重な体験をされた三戸部さんですが、帰ってきてから日常に戻り、変わったなって思うことはありますか?

三戸部さん SNSで真面目な投稿をするようになったことですね(笑)
行くまではSNSで真面目な投稿をすることなんて絶対に無かったし、自分の真面目な部分をなんとなく隠してました。
でも、カンボジアで自分が知ったこと、体験したことを、なるべく多くの人に知ってほしい!と思って、帰国後初めてFacebookに長文でカンボジアツアーのことを投稿しました。
そこからは、自分の真面目な部分をさらけ出すことへの恥じらいはだいぶ減ったように思います。
知らない人たちと過ごすってかなり勇気がいる…?
――最後に、三戸部さんのように「興味があることに一歩踏み込んでみたい」とは思っているけど、なかなか踏み出せない方へアドバイスをお願いします!

三戸部さん なんといっても、素敵な仲間に出会えます!
知らない人たちと海外で何日間も過ごすってかなり勇気いることだけど、同じような思いを持って参加してるメンバーたちだからすぐに打ち解けられると思います!
基本的にはふざけてばっかりだけど、時には本音で真面目に語り合ったりもできるようなメンバーがこのツアーに参加してできました。それに、全員一人で参加してるから安心でしたよ。
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