3. 避けては通れない屋久島の雨とトレッキングの雨対策

屋久島で楽しめるアクティビティと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?・・・そう、トレッキング(山歩き)ですよね。リピーターの方も多く根強い人気を誇る屋久島トレッキングですが、島の大自然を安全に楽しんでいただくには、やはり事前の準備が欠かせません。今回は屋久島トレッキングにおける一番の準備ポイント、「雨対策」についてお話ししたいと思います。
「屋久島は雨が多い」は本当なのか?

屋久島は統計データ上で「日本一」雨が多い場所です。なんと、年間の総雨量は4477.2mm!!この数字だけを見てもピンとこない方も多いと思いますが、ちなみに大都市のランキングを見てみると、東京都世田谷区が1608.4mmで516位、愛知県名古屋市が1535.3mmで562位、大阪府大阪市が1279.0mmで762位でした。4477.2mmという降水量は、実に大阪市の約3.5倍!365日で割ると、単純計算で1日あたり12mmの雨が途切れなく降り続けていることになります。
安全にトレッキングするための雨対策
そんな屋久島でのトレッキングでは、雨を想定した装備が必要です。(天気予報で晴れマークがついていたとしても、山中では雨が降ることも!)こちらでは、屋久島ツアーでトレッキングを楽しみたい方におススメの雨対策をご紹介します。
服装

かいた汗をすぐに蒸発させてくれる速乾Tシャツは、体温の低下を避ける意味でもおススメ。温度調整しやすいように、シャツやジャージを重ね着するとよいでしょう。雨や休憩の際は冷えてくるので、寒い季節はフリースやウルトラライトダウン等で盤石の防寒対策を。
レインウェア

防水性の高いゴアテックス素材のレインウェアがベスト。上下分かれているタイプのほうが着脱がしやすく便利です。コンビニで購入できる透明や半透明の雨ガッパは耐久性の面で、ウインドブレーカーは防水性の面でトレッキングには不向きと言えます。
ザック

トレッキングでは、全部の荷物を入れて両手をあけられる大きさのザックを選びましょう。長時間背負うので、自分の肩や背中に合っているものを選んでください。腰のベルトで固定できるタイプのものが体に負担がかかりにくいです。初心者の方や体力にあまり自信がない方は、25ℓくらいのものがおススメです。
ザックカバー

屋久島のトレッキングでは、ザックにも容赦なく雨がかかります。中に入れているカメラ・携帯電話・財布・着替え・タオルなどが濡れてしまわないように、必ず準備をしておきましょう。ザックの中の貴重品はジップロック等に入れて二重・三重にしておくのが望ましいです。カバーには、ザックが雨を含んで重くならないようにする役割もあります。
シューズ

屋久島ツアーで本格トレッキングに挑むなら、防水性が高いミドルカットのトレッキングシューズが一番です。新調した場合は2~3回ほど事前に履き慣らしておき、久しぶりに使う場合は靴底やつま先が劣化していないかチェックしておきましょう。長い間使用していないと、ソール(靴底)が剥がれてしまうことがあります。
ゲーター

歩行中にパンツとトレッキングシューズとの間から雨や砂利などが進入するのを防ぐ泥よけです。パンツの裾汚れ防止にもなるので、雨の中でも快適なトレッキングを支えてくれます。
手袋

暑い時期には必要ない場合もありますが、ポケットに手を入れたくなるくらいの気温なら使用したほうが賢明です。雨天時の防寒対策には、ウール地やフリース地がベスト。岩場を移動する際にはけが防止にも役立ちます。
帽子

トレッキングでは傘が使えず、フードでは心もとない(邪魔になる)ことがあるので、レインハットがあると大変重宝します。夏は強い日差しを避けるためにも有効で、ゴアテックス性のハットなら、大雨に降られても安心です。
ジッパー付袋

屋久島は雨が多く、また湿度も高いため、携帯電話・財布・カメラがザックの中でも水没してしまうことがあります。 そんな時に役立つのが、ジップロックなどです。大事なものは、二重三重に防水対策しておくことが必要です。
その他

タオル・着替え・カメラ・携帯トイレ・ヘッドランプ又は懐中電灯(11~3月の縄文杉トレッキングでは必ずご用意下さい)・ゲーターなど
雨と向き合い、安全なトレッキングを

屋久島は年中雨が多く、山岳地域では年に8000mmもの雨が降るとも言われていますが、そんな屋久島でも「できるだけ雨の少ない時期にトレッキングをしたい」なら、ゴールデンウィーク前後の春~梅雨入り前の初夏や梅雨明け直後の7月下旬~8月、秋(ただし7月~10月は台風のシーズンです)が比較的おススメかもしれません。
トレッキング初心者の方は、登山用品をレンタルするのもひとつの手です。HISエコツアーの商品であればレンタル用品が特典として付いております!(一部対象外の商品あり) 装備は屋久島でを受け取って屋久島で返却することが可能なので、荷物もかさばりませんし最初から本格的な装備を一式買いそろえる必要もありません。安全に屋久島ツアーを楽しめるように、しっかり雨対策をしてから本番に臨みましょう!